前田洋伯・久志木ひま梨・柳澤尋樹・米田康平「Ochanomizu X STELLA」
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お茶の水には大学、オフィスが集積し、学生や会社員で溢れており、日々の学業や業務に励んでいる。
そのような日々の生活に「疲れた」人々の癒しの場となるような複合施設を、お茶の水の「玄関口」であるA地区に提案する。
現在のA地区には茗渓通りの飲食店、明大通りの楽器店の集積、小桜通りの医療機関、御茶ノ水仲通りの駿台予備校といった、四方で
異なる特徴が敷地を囲んでいる。このような地域の特性を維持・拡大するために老若男女問わず、人々を満たし幸せにする「音楽×
健康×食」に着目した開発を行い、地域特性や機能のさらなる複合化を目指していく。
またA地区周辺の人の動線「人流」に着目し、A地区を介したまちの回遊性の向上、滞留空間を生み出すことを目指す。「音楽×健康×
食」を媒介とすることで、A地区内の店舗や施設を訪れる「目的のある利用者」以外にも周辺駅やキャンパス、オフィスなど「まち
の利用者」の滞在を促し、駅前からお茶の水のまちに賑わいを広げていく。
Ochanomizu X STELLAではコンセプトにもある既存の音楽、健康、食の要素を再配置し、通路、吹き抜け、空地により緩やかに混
じり合い、多様な癒しの形を利用者に提案していく。
*上記のQRコードを読み取っていただければ建物の紹介動画が再生されます
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現在ある紅梅通りを解体し、新しく「紅通り」「梅通り」と名付ける。2つの通路からJR御茶ノ水駅前の回遊性が生まれ、通路から利用者を促すようなアクティビティを提供していく。
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講評:JR御茶ノ水駅前の街区開発にあたって、歩行者ネットワークをウォーカブルと回遊性を意識して低層階を再編し、音楽、健康、食のコンセプトと機能を施設全体に配置し、さらにデザイン性豊かなファサードと建築デザインを都市開発プロジェクトとして融合させた意欲的な提案である。人流を単なる人の流れや量だけでなく、アクティビティとセットで構想している点と、均質的な都市開発にはない、人を魅了する力が提案から感じられる。実際にはコストや収支なども検討しなければならないが、人に使われる複合開発プロジェクトという課題テーマに応えるプロジェクトである。